メンタルからギャンブルを攻略!ブックメーカーに潜む心理効果5選

「最初は順調だったのに、気づけばマイナスに…」「あと1回で取り返せると思ったのに、連敗してしまった」
ブックメーカーでそんな経験をしたことはありませんか?実はそれ、あなたの判断力が鈍っているわけではなく、脳が元々持っている心理的なクセによるものかもしれません。
人間は誰でも無意識のうちに「損を避けたい」「過去の結果に引っ張られる」など、特有の思考バイアスに影響されて行動しています。この記事では、ブックメーカーで勝つめに知っておきたい5つの心理効果とその対処法を紹介します。
ギャンブルにおけるメンタルの重要性

ブックメーカーをはじめとするギャンブルでは、予測の正確さや分析の質は当然重要ですが、それに匹敵するほど勝敗を左右するのがメンタルです。どんなに優れた予測ができても、気持ちが焦っていたり、冷静さを欠いてしまえば、本来避けられるはずのミスをしてしまうことがあります。
例えば、「ここで1回勝てばこれまでの損を取り返せる」と思ってベット額を無理に上げたり、負けを引きずったまま流れに乗れなくなったり――。 こうした行動はメンタルが不安定になったときによく起こる典型的なパターンです。
ギャンブルの世界で勝ち続けるためには自分の心理状態をコントロールする力が求められます。自分の感情や思考のクセを知り、一定のルールを守って冷静な判断を保つことが、結果として安定的なリターンに繋がります。
とはいえ、感情を完全にコントロールするのは簡単ではありません。そこでこのあとは、ブックメーカーで特に気をつけたい5つの心理効果を紹介し、それぞれが判断にどう影響するのかをわかりやすく解説していきます。
ギャンブラーの誤謬

ギャンブラーの誤謬とは「独立した事象にパターンがあるように見える」という思い込みのことです。例えば、カジノでコイン投げで5回連続で裏が出た場合、「次こそ表が出るだろう」と思ってしまう現象が典型です。
ブックメーカーにおいても同様で、あるチームが何試合も連続で負けていると「そろそろ勝つはずだ」と感じて賭けてしまうケースがよくあります。
しかし、実際の勝敗は毎試合ごとに条件が異なり、前回までの成績と次の結果には直接的な因果関係はありません。連敗しているチームは単に調子が悪い、怪我人が多い、戦術がハマっていないといった理由があることがほとんどで、「そろそろ」の感覚で賭けてしまうのは、統計的な思考を無視した危険な行動です。
損失回避バイアス

損失回避バイアスとは、人間が「得をする喜び」よりも「損をする苦痛」を強く感じるという傾向のことです。人は損を避けるために不合理な判断をしてしまうことがあります。ブックメーカーにおいてよく見られる例が、キャッシュアウトの使い方です。
ある試合に賭けていて、試合途中で自分のチームがリードしていたとします。このとき、「今キャッシュアウトすれば確実に利益が出る」と考えて、少額の勝ちで手仕舞いしてしまう人が多いです。
もちろん、それ自体は戦略として成立する場面もありますが、多くの場合、それは損失を避けたいという感情に突き動かされているだけです。冷静に分析すれば、試合の残り時間や状況によっては、そのまま賭けを維持する方が期待値は高いこともあります。
確証バイアス

確証バイアスとは、人が自分の信じたいことに合致する情報ばかりを集め、逆の情報を無視したり軽視したりする傾向です。ブックメーカーにおいては、「このチームは絶対に勝つ」と思い込んでしまったときにこのバイアスが強く働きます。
例えば、自分が好きなチームが試合をする時、そのチームにとって都合のいいデータばかりを探し出して、「やっぱり今回も勝てる」と確信してしまう。しかし、その裏で「相手チームも直近絶好調」「ケガ明けの主力選手はコンディション不安」など、不利な情報は意図的に見ないようにしてしまう。
このような情報の偏りは、合理的な判断を大きく歪めます。とくにブックメーカーのように賭け金が絡んでいるときには、希望的観測が混じりやすく、なおさらこのバイアスにとらわれやすくなります。
アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に見た情報が無意識のうちに基準となり、その後の判断に影響を与える心理現象です。ブックメーカーでは、特にオッズブーストの場面でこの効果がよく表れます。
例えば、ある賭けの適正オッズが2.0だったとします。にもかかわらず、最初に1.7と表示されてから、「今だけオッズブーストで2.0!」と表示されると、なぜか得をしたような感覚に陥り、「お得だから今のうちに賭けよう」と思ってしまうことがあります。
しかし実際には、適正な水準に戻っただけで、本質的な価値は最初から何も変わっていません。最初に見た1.7という数字がアンカー(基準)となってしまい、2.0という本来妥当なオッズが“割増”されたかのように見えてしまう──これがアンカリング効果の罠です。
ブックメーカーを利用する上では、数字の見せ方に惑わされず、オッズの“本質的な価値”を判断する意識が重要です。そのオッズが高いか低いかではなく、「その確率に対して本当に見合ったオッズなのか?」を見極める目が求められます。
サンクコスト効果

サンクコスト効果、別名「コンコルド効果」とも呼ばれるこの心理効果は、「すでに支払ったコストを無駄にしたくない」という思いから、不合理な行動を続けてしまう現象です。
ブックメーカーでは、特定のチームに長く賭け続けてきた人が、「ここまで付き合ってきたから、今さら引けない」と冷静さを失ってなおも賭け続けるケースがよくあります。
また、連敗しているときに「ここまで負けたんだから、今さらやめたら全部無駄になる」と感じて、さらに深く突っ込んでいく──これもコンコルド効果です。
すでに失ったお金や時間は取り戻せません。それなのに、それを理由に意思決定を続けてしまうと、損失はさらに膨らむだけです。この効果を自覚することで、損切りや戦略的撤退ができるようになります。