スポーツベットでリスクを抑えるキャッシュアウトの活用法
キャッシュアウトとは、賭けた試合が終了する前に賭けを途中でキャンセルし、賭け金の全額、または一部を取り戻すことができる機能のことです。
上手く活用することで早めに利益を確定させることや、負けそうな場合に全損を回避することができます。
試合の状況やオッズの変化に合わせたキャッシュアウトの仕組みと、効率的な使い方について詳しく解説していきます。
キャッシュアウトとは
ブックメーカーのスポーツベットにおいて、結果が確定する前に賭けをキャンセルできる機能のことです。
この機能により、予想が有利に進んでいる場合は利益を確定させ、不利な場合に全損するリスクを回避することができます。
キャッシュアウトには全額キャッシュアウト、部分キャッシュアウト、自動キャッシュアウトの3種類があり、それぞれの特徴を理解して活用することで、スポーツベットを投資に近いものにできます。
全額キャッシュアウト
全額キャッシュアウトは、試合の結果が確定する前に賭けを完全にキャンセルし、賭け金を全額回収することです。 ただし、キャッシュアウトを利用した場合は、キャッシュアウト額の5%前後がマージンとして差し引かれることになります。
例えば、オッズ2.0倍の試合に100ドル賭けていたとします。有利な展開になり、途中のオッズが1.5倍になったところで全額キャッシュアウトをすると、142.5ドルを受け取れる計算になります。
そのまま勝てば200ドルの配当で100ドルの利益ですが、逆転負けをした場合は配当が無くなり100ドルのマイナスです。キャッシュアウトをすることで42.5ドルの利益を確定させることができます。
逆に不利な展開で全額キャッシュアウトをすると、全損のリスクが抑ええられます。ブックメーカーのキャッシュアウトはこの全額キャッシュアウトが一番利用されています。
部分キャッシュアウト
部分キャッシュアウトは、賭けた金額の一部をキャンセルして取り戻し、残りの金額は賭けを継続するキャッシュアウトです。
オッズ2.0倍の試合に100ドル賭けていて有利な展開になったとします。途中のオッズが1.5倍になったところで70ドルの部分キャッシュアウトをすると、105ドル(マージン5ドル)を受け取れます。
こうすることで残りの30ドルは賭けに残りますが、逆転されたとしても元金の100ドルは戻ってきているので損はありません。試合に勝てば60ドルのプラス、負けてもプラスマイナス0となります。
部分キャッシュアウトがあることで柔軟な賭け方が可能になります。ただし、全てのブックメーカーが部分キャッシュアウトを提供しているわけではありません。
自動キャッシュアウト
自動キャッシュアウトは、部分キャッシュアウトよりもさらに柔軟なキャッシュアウト機能です。
前もって指定した金額に到達すると自動でキャッシュアウトしてくれます。損切りには使えませんが、有利な展開になった時点でキャッシュアウトするように設定ができます。
試合を見続けられない状況ではありがたい機能ですが、自動キャッシュアウトを提供しているブックメーカーはまだまだ少ないことが難点です。
キャッシュアウトのメリット
利益を確定できる
キャッシュアウトの大きなメリットは利益を早めに確定できることです。試合の結果が確定するまでは利益を得ることはできませんが、キャッシュアウトを利用することによって試合の途中でも利益を確保できます。
サッカーや野球のように終盤で同点になったり逆転されてしまう可能性があるスポーツに有効で、早めに利益を確定させることで計画的なスポーツベットが可能になります。
損失を抑えることができる
スポーツベットでは予想に反することも多々あります。その場合、賭けが終了した時点で賭け金は全損してしまいます。
ですが、キャッシュアウトを利用すると賭けが不利な方向に進んだ場合でも損失を最小限に抑えることができます。リスクを抑えつつ、賭けの損失をコントロールすることが可能となります。
キャッシュアウトのデメリット
利益が少なくなる
キャッシュアウトを利用すると、試合が最後まで進んだ場合に得られる利益よりも少なくなることがほとんどです。これは、キャッシュアウトが賭けの途中でキャンセルする仕組みのため、提示されるオッズが最終的なオッズより低い配当になるからです。
また、キャッシュアウトを利用するとマージンが発生します。平均すると5%前後のマージンですが、多いブックメーカーだと10%近くのマージンを取るところもあります。
逆転負けなどで損をすることはなくなりますが、キャッシュアウトすることで利益が少なくなることを理解しておいてください。
キャッシュアウトができない場合がある
キャッシュアウトはすべての試合やイベントで利用できるわけではありません。ブックメーカーによっては、特定の試合やイベントに対してキャッシュアウトを提供しない場合があります。
また、オッズの急激な変動や試合の状況によっては、キャッシュアウトの受付が終了することもあります。
判断が難しい
キャッシュアウトのタイミングを見極めることは、初心者の方はもちろん、経験者でも判断が難しいです。
利益確定や損切りは確実に行うべきなのですが、「このまま勝ちそうだから最後まで行こう」や、「今から逆転する可能性も充分にある」と考えてしまうと中々実行できなくなります。
試合の展開やオッズの変動を正確に予測することは難しく、判断を間違えると失敗してしまうことが多々あります。 キャッシュアウトは投資に近い考え方が必要になるので、利確と損切りのラインを自身の中でルールとして決めておくことが大切です。
キャッシュアウトの計算方法
キャッシュアウトの計算はブックメーカーによって異なっており、複雑な仕組みで計算されています。
この計算式が基本で、そこからマージン(平均5%)が引かれます。例えば、サッカーの試合で2.5倍のオッズに100ドル賭けていたとします。展開が有利になり1.6倍のオッズになったとします。
その時の計算式は、
① 250ドル÷1.6=156.25ドル
② 156.25ドル-7.8125ドル(156.25×0.05)=148.4375ドル
上記のような計算式となり、100ドルの元金を引いて約48ドルの利益となります。
これが基本的な計算方式ですが、スポーツの種目によっても少し異なります。重要なのはオッズの変動とともにキャッシュアウト額が変わることです。
キャッシュアウトを行う際には、現状のオッズと払い戻し額をリアルタイムで確認することが勝率を高めるポイントになるでしょう。
キャッシュアウトのタイミングとコツ
キャッシュアウトはリスクを抑えた投資戦略としてかなり有効ですが、実際はタイミングの見極めが難しい方法です。
キャッシュアウトのタイミングを最終的に決めるのは個人の感覚になってしまいますが、おすすめのタイミングについて紹介します。
- ・負けると判断したらすぐに全額キャッシュアウト
- ・大きな金額で賭けた場合は早めに全額キャッシュアウト
- ・勝敗が微妙な場合は部分キャッシュアウト
- ・自動キャッシュアウトの機能があれば設定しておく
試合の状況を常に把握しておくことが重要で、「負けるかも…」と少しでも感じたら早めにキャッシュアウトして損切りすることが大切です。
スポーツベットだけではありませんが、賭け事で重要なことはいかに負けを減らすかです。これは利益確定よりも大切なことになります。 大きく賭けた場合はいつもより早いタイミングで利確し、確実な利益を得ましょう。勝ちはコツコツと積み重ねていき、大きな負けを避けることがコツです。
また、オッズの変動をリアルタイムで把握しておくことも重要です。試合の終盤になってくるとオッズの変動も激しくなるので、早めの対処が勝率を上げてくれます。
タイミングを逃すとキャッシュアウトが締め切られてしまうこともあります。部分キャッシュアウトや自動キャッシュアウトも活用してキャッシュアウトの精度を高めて勝率を上げてください。