初心者のためのブックメーカー入門
ブックメーカーは端的に表現すると、「スポーツやイベントの結果を予想してベットできる機会を提供する企業」のことを指します。
イギリスで生まれたブックメーカーは長い間ヨーロッパを中心に楽しまれていたギャンブルでしたが、インターネットの普及に伴って今や世界中で楽しまれるようになりました。
このページではそんなブックメーカーについて、その仕組みや特徴、注意点などブックメーカーに関する情報を網羅的に紹介していこうと思います。初心者の方でもすんなり理解できる、丁寧な解説を心がけていきます。
ブックメーカーとは?
前述の通り、ブックメーカーとはスポーツや社会的なイベントの結果に賭けることができるサービスを提供する企業のことです。日本でもWINNERでサッカーやバスケの試合結果を予想して賭けることができますが、それを拡張し、あらゆるスポーツに賭けることができるのがブックメーカーです。
昔は実際の店舗に出向かないと賭けることはできませんでしたが、今ではインターネットを利用して誰でもいつでも簡単にパソコンやスマホでブックメーカーで遊ぶことができます。
ここから、ブックメーカーに関する基礎知識を解説していきます。どれも簡潔に分かりやすくまとめているので、ブックメーカーについて何も知らないという方にぴったりの記事になっていると思います。
オッズってなに?
オッズの意味
ブックメーカーにおけるオッズとはユーザーがベットする際に勝利金を計算するための倍率となるものです。オッズはベットのリスクとリターンを表し、以下の3つの形式で表されることが多いです。
デシマルオッズ(Decimal Odds)
小数で表記されるデシマルオッズはヨーロッパで主流のオッズ形式です。日本でもこのデシマルオッズはなじみが深く、競馬やWINNERでも利用されています。
チームA | 引き分け | チームB |
---|---|---|
1.90 | 4.32 | 2.41 |
デシマルオッズは直観的に理解しやすい形式です。上記の例でチームAに100ドル賭け、的中すると100ドルの1.9倍である190ドルを勝利金として獲得できます。
分数オッズ(Fractional Odds)
分数で表記されるオッズです。もっぱらイギリスで利用され、イーチウェイベットの複勝部分も分数オッズとなっていることが多いです。
チームA | 引き分け | チームB |
---|---|---|
6/1 | 7/2 | 4/11 |
分数オッズでは分母がベット額、分子がリターンを表します。上記の例で引き分けに2ドル賭け、的中すると7ドルのリターンが得られます。分数オッズではリターンに元金が含まれないため、7ドルのリターンと2ドルの元金合わせて9ドルが勝利金として得られます。
アメリカ式オッズ(American Odds)
プラスとマイナスの数値で表記されるのがこのアメリカ式オッズです。アメリカでは主流ですが、慣れるまでは少し変な感じがするかもしれません。
チームA | 引き分け | チームB |
---|---|---|
+600 | +350 | -275 |
プラスの数値は100ドルをベットすると得られるリターン、マイナスの数値は100ドルのリターンを得るために必要なベット額を示します。上記の例でチームBに275ドルを賭け的中すると、100ドルのリターンが得られるということになります。
どんな賭け方がある?
これまでのブックメーカーはスポーツの試合における勝者を予想するシンプルなものでした。しかし、近年ブックメーカーはそのサービスを大幅に拡充し、多様なベットオプションを提供するようになりました。これにより、ユーザーはより戦略的に楽しみながらスポーツベットを行うことができるようになったのです。
例えば、サッカーの試合では勝利チーム予想の他にも、前半の勝利チームや試合の正確なスコア、得点者の名前やイエローカードの数・コーナーキックの数などあらゆるベットオプションに賭けることができます。
野球でもバスケでもテニスでも、それぞれのスポーツに合わせたベットオプションが豊富に用意されています。そのスポーツについて詳しければ詳しいほど、勝ちやすくなっているのが現代のブックメーカーの大きな特徴と言えます。
還元率ってなに?
ブックメーカーにおける還元率とは、「ユーザーに還元されるベット額の割合」を示した数値のことです。 例えば、還元率が50%であれば、ユーザーから100万円のベットが集まった場合、100万の50%である50万円がユーザーに還元される額となります。
還元率が高ければ高いほどユーザーに対して返ってくる割合が大きくなり、ユーザーの利益に繋がるということが分かると思います。
そして、ブックメーカーは他のギャンブルと比べて還元率が高いという特徴もあります。ブックメーカーの還元率は実に90%以上の高さを誇っています。還元率はブックメーカーやオッズによって異なりますが、還元率が高いサイトや試合では100%を超えることもあります。
還元率はオッズを基に計算できますが、還元率チェッカーをご利用いただくことで誰でも簡単にそのサイトの還元率を確認することができます。興味がある方は是非一度自分の目で還元率を確かめてみてください。
- ブックメーカー約90%
- 競馬約75%
- パチンコ約80%
- 宝くじ約45%
ライセンスってなに?
ライセンスとはブックメーカーを運営するために必要な許可証です。運営する国の公的機関からライセンスを取得することによってはじめて、ブックメーカーとしてユーザーにサービスを提供できるようになります。 ライセンスがないブックメーカーは違法に運営されていることを意味するため、そのようなサイトは絶対に利用してはいけません。
ライセンス取得条件
ライセンスはブックメーカーの安全性や信頼性に関わるものであるため、非常に厳しい審査基準が設けられています。
- ライセンス審査基準例
- ユーザーの個人情報・資金の厳格な管理システム
- 払い戻しのために10億円以上のプールがあるか
- 運営基盤が脆弱ではないか
- 18歳未満のユーザーを登録させないシステムがあるか
- ゲームの公平性を担保するRNGがあるか
- ギャンブル依存症対策を採っているか
- ペイアウト率を公表しているか
ライセンスは一度取得すれば安泰というわけではなく、取得後も継続的に審査に合格し続ける必要があります。ブックメーカーの運営歴が長ければ長いほど、そのサイトは安心して利用できる優良なブックメーカーと言えると思います。
ライセンスの種類
ライセンスは発行する機関によって種類が異なります。ギャンブルが合法である国は世界中に様々あり、それぞれの国でライセンスを取得することができます。以下は有名なライセンス発行機関です。
- ・英国賭博委員会(UK Gambling Commision)
- ・キュラソー(Curacao eGaming)
- ・マルタゲーミング局(Malta Gaming Authority)
- ・ジブラルタル(HM Government of Gibraltar)
- ・マン島(ISLE OF MAN)
ブックメーカーは税金がかかる?
結論から言うと、ブックメーカーで得たお金には税金がかかります。具体的にはブックメーカーで得た利益は一時所得もしくは雑所得となりますが、基本的には一時所得として考えられています。
一時所得は50万円までが控除対象となっています。そのため、ブックメーカーで得た利益が50万円を超えると税金を納める必要が出てきます。
納税すべき税金額は以下のように計算されます。
(得た利益 ー ベット額) ー 50万円(控除対象) = 一時所得
一時所得 x 50% = 課税対象金額
ここで算出された課税対象金額に年収に応じた税率を掛け合わせて納税額が決定します。まずはブックメーカーで得た利益が50万円を超えるかどうかが一つの基準となります。
ブックメーカーは違法?
海外で運営されているブックメーカーに国内からアクセスし、プレイすることが違法かどうかは議論があるところです。それは現行の刑法がインターネットを介して海外のサイトにアクセスするような事態を想定していなかったためです。
2024年現在、ブックメーカーで遊んだだけで誰かが逮捕されたという事例はありません。しかし、これはブックメーカーで遊ぶことが合法であることを意味するわけではありません。ブックメーカーとは違いますが、オンラインカジノをライブ配信したり、オンラインカジノの決済代行をしていた人が逮捕されたというケースはあります。
このように、国内から海外のブックメーカーで遊ぶことが違法かどうかはケースバイケースとなっているのが現状です。今後の議論を見守っていく必要があるかもしれません。
なお、仮に国内で運営されているブックメーカーが存在する場合に、そのようなサイトで遊ぶことは有無を言わさずに違法となるため注意が必要です。